うさぎの肥満を考える
うさぎの食事の事や、健康の事を気にして調べていると良く目にするワードが「うさぎの肥満に気を付けましょう」という一文です。
人間も太り過ぎは良くないですが、うさぎもやはり肥満は大敵の様です。
そこでこんな疑問が湧いてきました。
<うさぎの肥満に対する3つ疑問>
- どんな体形だと太っていると言えるのか?
- 肥満になってしまうとどうなる?
- 肥満を予防するにはどうすれば良い?
肥満と言っても見た目に分かるモノなのか、それとも病院で診て貰わないと分からないのか。
あと肥満になるとどんなリスクがあるのか・・・などが気になります。
うさぎの肥満の見分け方
うさぎの肥満を見分けるポイントとしてはこんな感じ。
<うさぎの肥満の見分け方>
- お腹周りにお肉がたっぷり付いている
- 盲腸糞を良く見かける
- 肉垂(マフマフともいう)が異様に大きくないか?
お腹のお肉の付き具合
ボディーラインのメリハリがなく、座っている時・寝そべっている時にあきあらかにオナカの部分がポッコリ横にはみ出している。
腰の部分よりもお腹の部分が広いのは肥満と言えます。
盲腸糞が転がっている
盲腸糞は普段飼い主が見ることが無いウンチですが、それが普通にケージの中にある、もしくはうさぎが踏んづけていたり、お尻が汚れていたら肥満の可能性があります。
盲腸糞を食べない理由としては二つ
★十分栄養を摂れていて食べる必要がない
★お腹や肉垂がつっかえて盲腸糞を食べれない
肉垂が異常にデカい
大人のメスにだけあると言われる肉垂。うさぎのアゴの下にあるマフラーの様な部分を肉垂(通称:マフモフ)。
この肉垂は出産に必要な栄養を蓄えている部分になるので、必要以上に大きいということは肥満の可能性があります。
ただこの肉垂は全てのメスにある訳ではなく、エサの種類や遺伝、個体差や避妊手術の有無で変わってくるそうです。
肉垂れでグルーミングが出来ない様な状態は異常と判断して良いと思います。
肥満による病気のリスク
<肥満による病気の懸念>
- 足裏や関節への負担(ソアホック)
- 食糞ができない
- グルーミング出来ない
- 熱中症になり易い
- 手術でのリスクが高まる
- 脂肪肝
- 心臓や内臓全般への負担
太り過ぎによるソアホック
ソアホックとは足裏の毛が抜けて、細菌感染した足が炎症してしまう病気です。肥満との関係性としては、体重増加による足裏への負担と、太って動かなくなる事で足の同じ個所に体重をかけてしまう事でソアホックになってしまう事が懸念されます。
あとは体重が増加したことで、関節を痛めたり骨折などの可能性も高くなってしまいます。
【関連】 うさぎのソアホックの症状、原因、対処法を詳しく調べてみた!
食糞やグルーミング出来ない
太りすぎたり肉垂が異常に大きくなると、食糞が食べれない!グルーミングが十分に出来ない!という問題が出てきます。
そうなると・・・・
★食糞NG → 十分な栄養がとれない
★グルーミングNG → 皮膚炎などになりやすい
一見すると肥満と皮膚の病気って全く関係なさそうですが、体が十分に動かせない事でこのような障害が出てきます。
ちなみに食糞って何?と思われた方はコチラの記事を参考にして下さい。
【画像有り】 ウサギのウンチには盲腸糞とコロコロウンチの2種類存在するらしい!
太りすぎによる熱中症
うさぎは熱さに弱い動物ですが、太り過ぎて肉が厚くなる事で熱が外に逃げにくく熱中症になり易くなる子もいるそうです。
夏場は温度と湿度の管理にシビアになりますが、痩せる事も一つの熱中症対策になりそうです。
手術のリスクが高まる
うさぎは麻酔に弱く、最悪の場合全身麻酔で命を落としてしまう場合があります。
そして太り過ぎて肉が多く付いてしまったウサギには、この麻酔が効きにくいので増やさないといけない場合があります。
そうなると当然リスクもさらに高くなるという訳です。
心臓や内臓全般への負担
内臓に脂肪がつけば呼吸がしにくくなる事があるそうです。
また腸の動きが悪くなるなどの内臓疾患を引き起こす可能性も高くなってしまう。
肥満を防止するための方法
<うさぎの肥満防止の方法>
- 定期的に体重を測定する
- 牧草、ペレットの量は必要以上与えない
- おやつは少量にする
- 運動をしっかりさせてあげる
定期的に体重測定する
出来れば週1回のペースでうさぎの体重を測定して、体重の推移があるかをチェックする。
体重測定には、キッチンスケールた体重計を用いる。
ペレットは計測して与える
スケールなどでペレットの量を計測せずに与えるのは肥満の元です。
ペレットの量は理想体重の1%〜3%と言われていますが、不安な方は獣医師のかたにアドバイスを貰いましょう。
くれぐれも目分量で与えないことが大事です。
おやつを与えすぎない
当たり前の事ですが、カロリーの高いおやつはほどほどに。
特に市販のおやつや果物は高カロリーで糖質も多めです。
なので、どうしてもおやつを与えたいという事であれば、果物とかではなく野菜や野草を上手に使ってみるのは手だと思います。
中にはうさぎに与えたらNGな物や、与えすぎには注意が必要な食材があるので気を付けましょう。
あとうさぎが大好きなイメージのあるニンジンですが、ニンジンの実はカロリー/糖質ともに多いので、肥満を気にしているうさぎには合いません。
これ結構意外でしたよね!?
なのでニンジンの実ではなく、カロリーの少ない葉の部分を与えるようにしてください。
適度な運動をする
人間と同じで運動不足は肥満の原因になります。毎日30分でも良いので部屋んぽをさせてあげる。
<ダイエットする場合の注意点>
★急なダイエットは厳禁
⇒急激なダイエットは体が良くないので、獣医師の相談の元やるのが1番
★量は減らさずにカロリーを減らす
⇒適量を与えている場合は、量を減らさずにカロリーの低いペレットや牧草に切り替える。いきなり切り替えると食べなくなってしまう可能性があるので、徐々に徐々に切り替えていく事がポイント。
まとめ
- 寝そべった時に腰の部分よりもお腹の部分が広いのは肥満
- 肥満によってソアホック、内臓疾患、熱中症などになりやすい
- ダイエットする場合は獣医師の元やるのが1番
ネコとか犬とか同様に太ったウサギってカワイイですが、それ相応のリスクがある事が分かりました。
おやつも大好きで、食べてる姿も可愛いのでついついあげすぎてしまう事が多いですが、セーブが必要ですね。
ちなみに肥満は1歳頃からなりやすく、運動量が落ちる5歳ころからさらに成り易くなるみたいです。
気を付けましょう!